詩
ゴロゴロと落ちている言葉を、
拾い集めて並べて積み重ねて。
芸術的に、直感的に。
思いつくままペタペタ貼っていく。
誰のものでもない言葉一つ一つが、
誰かのものになっていく。
中指革命
中指の力加減、是絶妙。
人差し指や親指は力が入り過ぎる。
薬指は全然力が入らないし、
小指は小さ過ぎる。
強過ぎることも、
弱過ぎることもない、
中指の力加減、是最高。
私以外のみんな
私以外のみんなは幸せで、
私以外のみんなは頑張っていて、
私以外のみんなは堂々と生きている。
私は他の誰よりも惨めで、
私は他の誰よりも不幸で、
私は他の誰よりもどうしようもない。
結局私はこういう人間だ。
詩人という生き方
羨ましい、
この上なく。
言葉を紡いで、人生を紡ぐ、
景色を切りとり、心情を綴る。
苦しみさえも浄化する、
言葉で。
深海の景色
真の底辺に至ると、もはや悩みなんて無くなるのだろう。
海面から段々と沈んでいき、苦しみながら深い闇に堕ちていき、やがて深海に達する。
そこは静かで美しく、見たことない生き物もいる。辺りは漆黒だが、光に包まれているかのようにも感じる。癒しと安らぎの世界。
今までの苦しみが嘘のように無くなっていることに気づく。悶え苦しみ、辛い日々がこの前まで続いていたのに、何も状況は変わっていない筈なのに、何故だかもう何も悩んでいないかのような境地だ。
また上に上がれたとしても、そこは静寂ではない。沈む途中の苦しみをまた味わうくらいなら、いっそこのまま底にいたい。
深海で生きていきたい。